毎日寺垣スピーカーを鳴らしています。ここ数日はもっぱら録音の古いSP音源と1950年代のテープ録音のモノLPをエジソンのレプリカでかけて聴いておりますが、昨晩は職場の仲間から借りたデジタル録音のCDで藤野ひろ子(姫路市出身の歌手)の唄う「花日記」、「浜でギターを弾いてたら」、「竹田の子守唄」を鳴らしてみました。
その結果、やっぱりデジタル録音は音が悪いことを再認識しました。伴奏に和楽器が入っているのですが、声も楽器も生命力がなく実在感のない音質でした。半世紀以上前の録音のほうが上等です。1950年代録音のフィッシャー=ディースカウの唄うシューマンのモノLP(東芝音工製)がおそろしくリアルに鳴ってくれたのです。また、キングが1992年に大出力真空管カッティング・アンプを用いて作ったモノLP(フルトヴェングラー指揮シューベルトのロザムンデとグレート他)が線の細さなどまったくなく堂々として鳴ってくれました。それでいて弦はさわやかです。このスピーカーは歪が少ないため穢い音がしないのには驚きです。
(2010年 3月4日 兵庫県 男性)